津村 禮次郎(つむら れいじろう)
能楽師シテ方観世流。
大学在学中に一橋観世会に所属し、津村紀三子の指導を受け、その後先代観世喜之師に師事。1969年観世流師範(現準職分)。
74年に緑泉会会主。91年に重要無形文化財保持者に認定。79年より毎年小金井薪能を企画制作。古典能の公演のほか指導者として若手の育成にも努める。
また新作能「オセロ」、「朱鷺」、「THE KUMANO」や創作活動、海外公演も多数。2010年度文化庁文化交流使としてロシア、ハンガリーで指導公演。
東京オリンピツクの東京キャラバン(野田秀樹氏演出)プロジェクトに参加し、リオデジャネイロにて「交わる」ロボツトと能舞の共演を披露。
著作に「能狂言図典」「能がわかる100のキーワード」「舞幻-BUGEN」など。
15年ドキュメンタリ-映画「躍る旅人 能楽師 津村禮次郎の肖像」が公開された。
林 望(はやし のぞむ)
作家・国文学者。
慶應義塾大学大学院博士課程満期退学。ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。「イギリスはおいしい」で日本エッセイスト・クラブ賞、「ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録」で国際交流奨励賞受賞。エッセイ・小説等のほか、『すらすら読める風姿花伝』『能よ、古典よ』『能の読みかた』など能関係著書多数。
若い頃より津村禮次郎師について観世流能楽の実技を学び、小金井薪能の創始に参画。新作能『仲麻呂』『黄金桜』創作、また観世宗家清和師と共に『聖パウロの回心』創作。『謹訳源氏物語』全十巻で毎日出版文化賞特別賞受賞。
近著『(改訂新修)謹訳源氏物語』(祥伝社文庫)、『謹訳世阿弥能楽集(上)』(檜書店)、『謹訳徒然草』(祥伝社)。
<衣装デザイナー>
時広 真吾(ときひろ しんご)
「文学的な叙情」と評される東洋と西洋が調和した独創的なのスタイルで、国内外の様々な分野の舞台で活躍する。
特に「儀式」と呼ばれる舞台演出で、古事記、シェイクスピアを始めとした東西の古典を中心としたテーマのダンス、コンサート、演劇などの
衣装で異彩を放つ。国立劇場、マレーシアを始めとしたアジア諸国、ヨーロッパ五都市のシェイクスピアフェスティバル、ロシアのドストエフスキー演劇祭、モスクワ音楽院の日本音楽の交流に衣装デザイナーとして招聘されている。
新市民芸術運動を目指した「美の種プロジェクト」を2010年をプロデュース。全国10か所で開催。